「ジュノへ向かう、その前に(中編)」の続きです。
セルビナで船に乗り込んだフレと私。
彼女はもちろん初めての船旅で、もう船に乗る前からテンションがあがりっぱなし。
この移動の間に用事を済ませておこうと思った私は、
気をつけるべきことだけを手短に伝えました。
危ない敵の種類、そして海賊の事。
私「音楽が変わったら、海賊が出るから船倉に隠れるんだよ?」画面が切り替わり、外に出られる状態になったところで、
私は彼女にスニークをかけて離席をしました。
天気もよく、初の船旅にもってこいのシチュエーション。
彼女も珍しそうに船の上をうろうろしていました。
用事を済ませている合間に、画面をちらちらと見ていましたが、
なんの問題もない航海でした。
そろそろマウラに着くかな・・・という時になって、私が戻ると甲板に彼女がいません。
私「あら、船からみる景色は飽きちゃった?」フレ「音止まったから言われたとおり隠れたよ」
「え?」と思って自分のログを見直しても、航海は平和そのもの、
時折釣り上げたモンスターと戦う冒険者のログが流れているのみです。
フレ「もしかして、BGMって勝手に止まる・・・?」私「あぁそっか説明不足だった〜、ごめん」フレ「ええー、ほとんど船倉で過ごしたよぉ!」という事で、彼女の初船旅は船倉での旅になってしまいました。
いやぁ・・・申し訳ないことをしました。
その後、たっての希望でマウラからセルビナへやはり船倉に入ったまま戻り、
改めてセルビナからマウラへの船旅を楽し・・・む予定でした。
ところが・・・船倉から外に出る時は十分注意するように言っておいたのに、
いきなり飛び出した彼女に襲い掛かったのはPhantomでした。
急いで一緒に応戦を始めましたが、彼女は哀れ甲板の床の上に倒れました。
私自身もかなり厳しい状態に追い込まれましたが、
他の方からのケアルを頂く事も出来てなんとか勝利。
フレ「びっくりしたぁ・・・」そう言いながら唱えたレイズで起き上がると、さすがに大人しく風景を見るにとどまりました。
フレ「海路の方が楽だって言ってたけど、こっちも結構危険なんだねw」確かにその通り。やはり冒険は気を抜いてはいけませんね。
ブブリムに入った途端、
「あれキリン?デカーイ」「近付いても平気?」「踏まれたー」とこちらが答える隙もろくに与えず、つついてみたり、近付いてみたり。
そんな様子を微笑ましく見つめていた所、一気にHPが減る彼女。
よく見ると背後にゴブがいるではありませんか。
急いでゴブを自分の側に呼ぶ私。
フレ「おおーすごい超反応だw」もう少しでまた戦闘不能になるところですよ?もう!(笑)
なんとかゴブとの戦闘を終えて、ようやくタロンギに向かう事が出来ました。
でもブブリムって途中で少し見通しが悪い場所があるんですよね。
フレ「砂丘のトンネルとかより楽だなー」私「油断しちゃダメ!」 フレ「うぉ・・・ゴブだ」シャクラミへ入る方向に進んでいったり、アウトポストでは
「どうせならちゃんと中間地点に作ればいいのに」とボヤいてみたり、
そのくせ、その先にゴブがたむろしているのを見て焦る彼女に、
「この付近で戦闘不能になる人が多いから、さっきの場所にOPを作ったんだよ」と私が言うと簡単に納得しちゃったり。
彼女とのブブリム横断は途中の雑談も含めて楽しかったです。
タロンギを「タンロギ」と呼び、ヤグードを見て言った一言が「虚無僧みたい」。
ま、まぁ当たらずとも遠からずという感じですね。
タロンギを抜け、サルタバルタに着くとちょうど夕方でした。
赤く染まるサルタバルタに歓声をあげながら、クロウラーを見つけて大喜び。
フレ「うわぁ!デンジャーって感じじゃん!」・・・きっと配色のせいですね。
もうそろそろウィンダスに着くかという時の事でした。
フレ「今日はありがとね、こんなに時間かかるものだと思わなかったからごめんね」私「私も楽しかったし、全然気にしなくていいよ」フレ「途中でいっぱい寄り道したじゃん?寄り道出来てよかったよー^^」私「そっか。それなら良かったよ」フレ「でもさぁ」一呼吸おいて彼女が言ったのは
「やっぱ、レアさんスパルタだわぁw」え!?
そ、そうかしら・・・。
最初は絶対に戦闘不能にさせるつもりはなかったのですけど、
一度戦闘不能にしてしまったのでスパルタだったかしらね。
「これもヴァナでの人生勉強だと思って!」なんてお茶を濁しておきました。
この
一連の記事の「前編」の冒頭で、彼女がこんな風に言っていた事を私は書きました。
「砂丘で周りを見る事を覚えた」と(彼女が)言いました。
でも、彼女がウィンダスに到着してから、この言葉を撤回したのです。
「砂丘で周りが見えたのは、他の人達がいたから。
今日一緒にまわってそれがよく分かったよ。
でも、今日一日で私も少しは周囲の様子見る事が出来るようになったと思う。
ジュノには一人で行ってみるよ。
どうしてもうまく行かなかったら、また一緒に行ってもらえる?」思いもかけない言葉に、すっかり年寄りモードの私は泣きそうになっちゃいましたよ。
無事に辿り着いた事を喜びながら、お互いにログアウト。
(数分後)
・・・Trrrrrrr
私の携帯が鳴りました。
「はい、もしもし」相手はさっきまで一緒にいた彼女でした。
「ねぇねぇ?」「ん?」「最後感動してくれた?w」ブツッ!ツーツーツーツー・・・
しばらく放心状態の私がそこにはいましたとさ。
おしまい。
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