三人+三体は山に登れるのか(6) の続きです。
■ 崩れるのは犬か？私達か？「Boreal Hound」は最初に挑戦した限界2のNM。
テレポストーンから一番近い場所にいるからと、エルさんは何も知らずにそこへ向かいました。
そこで三連敗。このクエストの難易度の高さを痛感した相手でもあります。
「あと少し」というあとに続くのが「だから勝てそう」という言葉なのか、
それとも「でも難しい」という言葉なのか。三連敗した私には分かりませんでした。
勝てそうな気もする、でもダメな気もする。それが本音です。
どちらかというと「ダメな気がする」方に傾いていたでしょうか。
エルさんやタルさんの心境は推し量ることしかできませんが、
Boreal Tiger 戦を終えたあと、喜ぶのもそこそこに準備を始めたエルさんや、
行こうと促したタルさんを見るとやる気は十分だったと思います。
犬では四戦目。
犬のブラッドウェポンでHPがぐんぐん吸い取られ回復が追いつかず、
最後はメタンブレスでエルさんに大ダメージ。
エルさんの戦闘不能でタルさんと私は撤退。四敗目を喫してしまいました。
エルさんの回復を待って五戦目。私がモンクになってみるかという話が浮上します。
攻撃力は上がるでしょうけれど、回復力が明らかに落ちてしまうという事で却下。
タルさんが魔力の泉を使って一気に畳み掛けるという話も出ました。
畳み掛けることが出来ればいいですが、
逆に畳み掛けられそうだということでこれも却下。
結局、構成はそのままの状態で犬の五戦目に挑戦することになりました。
少し変えたのは連携直後にエルさんはマイティストライクを発動する事にした点くらい。
長期戦でやるには向かない相手という事もあって少しでも削る作戦です。
戦闘開始直後、連携の途中でエルさんが大ダメージを受けて、
連携の最後を担当していた私が回復の為参加できないという事が起こりましたが、
そこはタルさんが冷静にマジックバーストを狙って事無きを得ます。
犬自体はHPがとても多いものの、防御力は皆無ということで
それぞれの攻撃は3桁台を軽く与えて一見余裕そうに見えます。
ですが、いざ犬のHPゲージを見ると思ったほどは減っていないなんて事も。
結局この戦闘でも私達は勝つことが出来なかったのです。
「ごめんんん」戦闘不能になったエルさんの発言が、まだ攻撃を続けるフェローのログが流れる中で
無情にも下から上へと流れていきます。
タルさんと私はまたもや撤退を余儀なくされました。
既にあと20分もすれば日付が変わろうかという時間。
タイムリミット･･･その言葉が頭をよぎります。
「これはちょっと無理かなぁ」とタルさんからtellが入りました。
その言葉を読みながら、メニュー選択、アビリティを選択。
（あと57分か･･･待てない時間じゃないな）
「もう一回やる？やるなら2時間アビ復活を待とう」「気合いならあるよ」「祝福があと57分で再使用可能になるから、もし二人とも時間大丈夫ならやってみましょうか」「じゃあ、その時間まで休憩にして00:15に改めて集合しましょう」私は一度ログアウトをする事にしました。
ログアウトをしている間、私は色々とネットを検索して情報を集めていました。
ですが、これまで収集した情報よりも目新しいものはなんら無く、
無駄に時間だけが過ぎていってしまいました。
これといって逆境を覆せるような新しい作戦がある訳でもないままに再びログイン。
パーティを組んでいよいよ本当に最後の戦闘に向かいます。
これで負けたら、潔く撤退です。
「かつぞーーーー！」「おーーーーーー」「おー！」開始早々にハウリング。タルさんだけが食らってしまいますがすぐに回復。
それを見て、エルさんが連携開始の合図をいれます。
「1番：【ランページ】いきます！」エルは、ランページを実行。 →Boreal Houndに、1401ダメージ。「2番：【フルスイング】いくよー」タルは、フルスイングを実行。→Boreal Houndに、478ダメージ。
技連携・溶解→Boreal Houndに、239ダメージ。「3番：【トゥルーストライク】いきます」レアは、トゥルーストライクを実行。→Boreal Houndに、184ダメージ。
技連携・核熱→Boreal Houndに、138ダメージ。
タルのファイアIIIが発動。→マジックバースト！Boreal Houndに、563ダメージ。悪くないダメージ。これまでで一番いい流れの連携でした。
これが最後という空気を読んでなのか、それぞれのフェローの出すWSの数々も
非常に強力な攻撃で犬を追い詰めていきます。
もちろん楽な戦闘ではありませんが、フェローからも応援されているように感じました。
時折大ダメージを与えるフェローはエルさんからタゲを奪います。
時にはエルさんの代わりに古代魔法の的になったり、空蝉を唱える時間を与えたり。
その代償はフェローを召喚している本人が一番よく分かっています。
あっという間にそのHPはなくなってしまいそうでした。
（あぁ、そうか！この手があった）─ 私は装備画面を開きました。
フェローに関してはタルさんと私のフェローについては
MPに余裕がある時以外は、各自でフェローを回復する事にしていました。
ですが、一向に自分のフェローを回復しない私をみて、タルさんが回復しようとしました。
「＜タル＞さん、フェロー放置」 「え？」「再召喚できる」 「おｋ、こっちもセットしとく」エルさんの蝉の邪魔にならないようにtellで言葉を交わします。
崩れていくフェローを見届けて、私は再召喚しました。
タルさんのフェローも直後に倒れ、タルさんも再召喚。
犬のHPも初戦の大善戦を思い出させるくらいにまで減っていました。
そしてこの場面でエルさんのランページがまた790近いダメージをたたき出します。
残りHPは犬も、エルさんも僅かでした。
でも、エルさんは欲張らずしっかりと空蝉をはります。集中しているのがよく分かります。
私も駆け寄って女神の祝福を放ちます。追い込み指示役としては今しかないと思いました。
「追い込んでー！」ファイア?、ファイア?に加え、エルさんの攻撃が重なっていきます。
回復したエルさんに闇の爪やフリーズで攻撃をしかける Boreal Hound 。
うわ･･･。
ああ･･･。
勝てたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！
「いけーー」「やたあああ！とれたよおおおお」「おめでとおおおおおおおおおおおおおおお」「やったーーーーーー」「ありがとおおおおおおおおおおおおお」/sh やったー！！勝ったーー！！
本当は「すべての高い山に登れ」というクエ名にちなんで
ウルガランの頂上でやりたかったのですが、時間がなくて近くの骨の頂上で記念撮影。
だけどその骨はウルガランよりずっと高いような気分でした。
三人と三体はこうして山に登ることが出来ました！
おわり。
（※ 2007年8月28日のバージョンアップで三体のNMのレベルが引き下げられたようです。
本記事はそれ以前の話なのでご注意ください。）【最終構成】
戦/忍（LV55）＋フェロー（猛攻・格闘LV46）
黒/白（LV62）＋フェロー（猛攻・両手鎌LV61）
白/黒（LV62）＋フェロー（猛攻・両手斧LV61）
【攻略結果】
・Boreal Hound ･･･ 撃破（六戦一勝五敗）
・Boreal Coeurl･･･ 撃破（三戦一勝二敗）
・Boreal Tiger ･･･ 撃破（三戦一勝二敗）
エルさんはとにかく本当に頑張りました。
何度倒れても、腐る事なく前向きに頑張っていらっしゃったのが
タルさんや私も一緒に戦っていて支えられた部分です。
不甲斐ないお手伝いでしたが、それでも「タルさんと私と」と言ってくれた事が嬉しかったです。
このような機会に立ち合わせてくれたエルさんに御礼とそして「お疲れ様」の言葉を。
そしてフェロー使いの荒い三人に文句も言わず付き合ってくれたフェロー三体にも。
今回、こんなに長い連載文を書くつもりはなかったのですが、
何度も失敗した事も含めて、私達が考えた事が何かしら伝わればいいなぁと思って
いつもよりも細かく描写をしてみたつもりです。
長い文章を読んで下さった皆さん、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした！
最後に改めて･･･エルさん、限界突破おめでと〜〜〜〜〜〜！
■エル戦さんと行く、限界突破への道
第一幕 Boreal Hound 戦
第二幕 タルタル救出作戦
第三幕 Boreal Coeurl 戦
第四幕 Boreal Coeurl 戦
第五幕 Boreal Tiger 戦
第六幕 Boreal Tiger 戦
最終幕 Boreal Hound 戦
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