三人+三体は山に登れるのか(5) の続きです。
■ 二つ目の山「こんなに何度も来る事になるとは思わなかったね」「最初は一体だけでも倒せたらって言ってただけなのに」「なんとか三人で倒したいな・・・」エルさんが決めた「限界2を三人+三体での挑戦」の期限は今週いっぱい。
泣いても笑っても三人で挑戦するのはその夜が最後でした。
翌日の午後にはミッションの固定パーティが予定されており、
そのときには何らかの報告をしたいとエルさんなりに考えていたのです。
残すは「Boreal Tiger」と「Boreal Hound」の二体。
どちらもいい所まで来ているだけに、なんとかして倒したいという気持ちもありましたが、
負けた数だけ戦闘不能になっているエルさんの経験値の減りもかなりのもののはず。
「引き際」も見極めないと、それこそ「あと少し」にとらわれて
足元をすくわれる事になりかねません。
まずはトラの待つ場所へ。
手早く準備を済ませて戦闘を開始しました。
最初の連携を決めた直後、いきなりエルさんのHPが二桁になるというピンチ。
ですが、ここはまだまだMPに余裕のある序盤戦。回復する余裕は十分にありました。
トラの咆哮による範囲麻痺は相変わらず攻撃陣であるエルさんとフェロー三体を苦しめましたが、
うまく切り抜けながらトラのHPはいよいよ半分以下に突入。
予想通りトラがマイティストライクを発動です。
ここをいかにしのぐかが今回のポイント。
エルさんはハイポーションをがぶ飲みしながら。
タルさんと私はケアル!ケアル!ケアル!でサポートしている内にマイティストライク終了。
エルさんのHPがかなり余裕がある状態でしのげた〜。ホッ。
この時点で私のMPも残り1/3になってきてヤグドリだけでは心許なかったので、
タルさんに回復を任せて私はハイエーテルでMPを補充。
私がMP回復を済ませたところで今度はタルさんがMPを補充。
いよいよ追い込み態勢に入り、前回負けたことが思い出されます。
「あと少しだから・・・なんとかなるだろう」
「あと少し・・・様子を見てみよう」
前回はそれで負けました。1ミリもないHPを削る事も出来ずに。
そして今また同じような状況になっていました。
違うのはMPがまだ残っていたこと。そして、前回の失敗の経験があるということ。
私は詠唱時間のあるケアルVを一回唱えてMPがゼロになるよりは、
そのMPを残しつつ即発動の女神の祝福で回復をする方を選択しました。
祝福を使ったとき、トラは最後の一撃をエルさんに振り下ろし、
またトラ自身も最後の一撃を受けた瞬間でした。
ゆったりと倒れるトラの後ろで氷石が転がる音が聞こえました。
エルさんがトラから最後に受けた一撃はクリティカルでおよそ170近いダメージでした。
その直前の攻撃もあわせると合計で250ほど。女神の祝福はちゃんと間に合っていました。
「とれたーーーーー!」エルさんのログが流れました。
「おめでとう!」 「おめでと〜」 「ふふふふふふふ」画面の前でニヤニヤしているであろうエルさんの姿が目に浮かぶようです。
おもむろに使ったヤグードドリンクの補充を始めようとクリスタルをセットする私。
エルは、Hポーションタンクを使用。→エルは、ハイポーションを得た。あぁ、彼もやる気なんだとハイポーションを得るログを見て思いました。
「<タル>さんヤグドリある?」「あと2本ある」「もうちょっと持っておく?」「うん、いただきますー」エルは、Hポーションタンクを使用。→エルは、ハイポーションを得た。「んじゃいこかー」一番最初に三連敗して、「惜しいところまでいけたけれどちょっと無理かも」と思った犬。
ですが、誰が言うともなく三人の足はそのまま Boreal Hound の所へ向かっていたのでした。
【この時点での戦況】
・Boreal Hound ・・・ 三敗
・Boreal Coeurl・・・ 撃破(三戦一勝二敗)
・Boreal Tiger ・・・ 撃破!!(三戦一勝二敗)
→
7.へ続く。エル戦さんと行く、限界突破への道を最初から読む →
こちらからどうぞPR