フレ→私 定型文辞書の使い方がわからないってさ。どしよ。これを説明するのは確かに手間です。フレが困ったのも頷けます。
私→フレ なんて言ってるの?
フレ→私 モニュメントがなんたらかんたら・・・
私→フレ 石碑クエの事かなぁ・・・ここで私と交代。
「金策の為に石碑クエをしたいけれど、どこに行けばよいか分からない」
といった感じの事を言ってました。
一応、フレがすぐに定型文で「セルビナ」と教えるのですが、
その冒険者さん動く気配がありません。
フレ→私 つれてけってさ。どうする?
私→フレ まぁ、一緒に行ってあげようか。
フレ→私 そだねー。という事でフレと私とそのヒュムさんでセルビナへ向かいます。
PTに入ってみて彼女はまだLVが低そうなのが分かりました。
それを見たフレが
「もう少しLVをあげてからにしたら?」と言ってみようかと私に相談してきました。
もしかしたら、他に出来るクエストを知らないだけかもしれないし、
一応提案してみようという事になり、フレが英語で伝えます。
「You need LV UP!UP!UP!」(君にはもっとLVが必要だよ)
「??」(はぁ?)
「if you go 【セルビナ】,you need LV15↑」(セルビナ行きたいならLV15以上は欲しいね)
フレの懸命の英語が伝わったのか、彼女は理解してくれました。
やっぱりなんとか伝えようと努力する事が重要ですよね。
でも、そのあとの彼女がすごかったのです。
簡単に言うとこんな感じ、
「わかったわ、でも私はセルビナに行きたいの。
だからその提案は却下ね。すぐに連れて行ってちょうだい。」
ちょ、ちょっと・・・非女っぽい?護衛はするつもりですが、ちょっと怖いなぁと思いながら
そこまで言うんだし連れて行こうという事になったのです。
帰り道まで面倒見きれない(←既に何かが起こることを予感)という事で、
呪符デジョンを持たせて出発。
ある程度予想はしていたのですが、彼女はこちらが制止するのも聞かずに、
その辺のオークやらゴブに飛び掛っていきます。
フレや私がいるので死なずには済んでいますけど、
普通ならとっくに3〜4回は死んでそう。
それでもなんとかラテを抜け砂丘に。ここからは一層慎重になります。
彼女の前にフレ、後ろに私は付くようにセルビナを目指します。
手厚い護衛が功を奏して、無事にセルビナに着き、
町長の所へさっさと案内をすませて、「呪符で帰ろうか」と
フレが言った時に、「ちょっと待って」と言います。
彼女が走って行った先は「裁縫ギルド」。
恐らく・・・草糸でも買ってるのでしょうか。
半ば呆れつつも待っていると、今度は魔法屋。そしてまた裁縫ギルド。
ようやく戻ってくると、今あるお金で買えるだけのものを買ってきたと言うのです。
まぁ、せっかく来たついでだしね。
さ、帰ろう!と呪符デジョンを取り出し使ってゲージが50%くらいまで来た時でしょうか。
彼女がまた「待って!」と。
「え?」フレと私が驚いているうちに二人ともデジョン!
サンドに戻ってきた私たちは
「どうしたの?」と聞くと、
「呪符デジョンがよく分からなくて持って来ていなかった」と言うのです。
何度も確認したのに・・・。
がんばって自力で帰るか、誰かに連れて帰ってもらうしかありません。
まだ、LV10程度の彼女だったので、ちょっと大変かもしれませんが、
出来ない事はないはずです。
「どっちでもいいから迎えに来てくれない?」思わず私達は絶句。
二人とも時間がないという事で、アドバイスだけして
「がんばってー」という言葉を残してPTはそのままに。
なんとなく気になったので・・・。
「いっその事、死んじゃった方がすぐに帰れて楽かもね」
なんてこちらでは言いつつ、セルビナから出た彼女をPT会話で励まします。
最初こそ、私達に対してブツブツ言いながら進んでいましたがその内無言に。
恐らくゴブでも沢山いたのでしょう。
「大丈夫抜けられそう」と一言言って、しばらく待つと
南サンドリアに到着していました。
「とーってもエキサイティングだったわっ!」
着いた途端彼女が言いました。
「最高に面白かったわよ!ゴブリンがとっても強いの!!」
なんだか、最初に受けた印象と違っちゃってます。
「どうもありがとう!今日のPTは今までで最高だったわ!」
そう言って彼女は手を振って、PTを解散しました。
あとからフレ登録のメッセが来たので、
彼女の言葉は本心のようなのですが。
途中ちょっとだけ「なんなんだこの人は」と思っちゃった事が
悪かったなぁと思ったり・・・。
それよりも、今までどういうPTの中で育って来たのかも気になったり・・・。
拙いながらも、こちらが出来る限り誠意を持って伝えた言葉が
彼女に伝わったのだと信じて、フレ登録にOKしました。
彼女にとっては、今日はいきなり過激すぎる冒険だったかもしれないけれど、
これからもっと彼女にとって楽しい冒険が出来ればいいなぁと思った出来事でした。
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