詩人が大好きだったフレがいます。
「特に詩人の動きを見ているのが好き」とよくお話してくださっていました。
彼女の語る詩人というジョブは、
優雅でありながらアグレッシブで、とても魅力的でした。
ただ、フレ自身は「私には不向きだから」と、詩人のレベルはほとんど上げておらず、
どちらかというと前衛まっしぐらな方でした。
レベル上げに関しては低レベルでちょこっと一緒に遊ぶ程度だった私に、
「早く詩人上げてよ〜」と冗談交じりによく言っていました。
「私、ナイトを23で放置しちゃってるから、
レアさんの詩人が23になったら一緒に上げようよ〜」「えー、私のペースだといつになるかわかんないよ」「いいっていいって!私の為にピンバラでがんがん歌ってよw」「ピンバラ??」当時、私の詩人のレベルは10にも満たなくてろくな知識もなく、
それが「ピンポイント・バラード」をさすなんて知らなかったんですよね。
「ピンバラ=ピンクのバラード!」 「・・・・・・」「ん?どしたの♪♪」 「ウソツキー」「バレた?w」・・・さすがにそれはバレるでしょう。
「彼女にバラードを歌う為にその後がんばりました」と書きたいところですが、
実際には詩人に興味があっても、あれもこれもと欲張って手を出しちゃうと
金庫がいっぱいいっぱいになったり本当に大変で・・・。
私の詩人のレベルはたまに低レベルで合わせてレベル上げに行く時くらいしか、
動いていませんでした。
彼女の影響もあって、効果範囲を見切って楽器を奏でる姿に憧れながらも、
私にはとても彼女の要求するレベルを満たすことは無理だろうなぁと思っていました。
そういう意味では、彼女とレベル上げをするのが少し不安でもありました。
ですが、タルフレとのレベル上げの際に、
リフレシュ能力(バラード)をサポで使えたら便利かな?と思ってからは、
詩人がより魅力に思えて、本格的にレベル上げを考え始めているうちに、
少しずつ稼いだ経験値はいつしかレベル20に到達し、
彼女が言った「レベル23」まであと少しとなりました。
レベル20になればミラテテをつぎ込めるので、スキルの事を度外視すれば、
レベル上げに関してはかなり楽になるはずです。
(実際には他ジョブで使う事の方が多かったのですが・・・)
私は嬉しくてレベル20になった事を彼女に報告しました。
「今日詩人が20になったよー」「おお、あと3でナイトと組めるね!」「うん、装備はめちゃくちゃだけどね。でも、あと少しだからがんばる」目標間近だった事もあって、集中してレベル上げをしました。
そして、とうとうレベル22に到達しました。
既にパーティを組んでもいいレベルだとは思ったのですが、
やはり最初に話していた「23になったら」というのを楽しみに頑張る事にしたのです。
それはちょうど他ジョブのレベル上げに行っている時の事でした。
彼女から「引退」を知らせるテルが届きました。
前日までやめるかどうしようか迷っていたらしくて、
知らせが来たのは引退の一日前の事でした。
喜ばしい事情での引退という事もあって、笑って送り出してあげなきゃ。
引退の当日に少し時間を割いてもらうことを約束して、
私はそれまでやっていたレベル上げを終えたあと、すぐに詩人に着替えて
バラードが使えるレベル25を目指しに行きました。
ですが、焦りが裏目に出てしまい、戦闘不能になってしまったりで、
結局レベル24になるのが精一杯だったのです。
これなら彼女のナイトと同じレベル23でやめれば良かったと思ったりもしました。
引退の日。
彼女のナイトとパーティを組んで少しの間だけナイトと詩人のパーティを実現しました。
この時に
「ピンバラでがんがん歌ってよ」と言った彼女に
バラードを沢山歌ってあげる事が出来たならば、自己満足かもしれないけれど、
良い見送りが出来たんじゃないかなぁと今でも思ってしまいます。
そんな私に彼女は笑って言ってくれました。
「私の為に歌おうと思ってくれた事が嬉しい」と。
「ブログはちょくちょく見てるから、バラード歌えるようになったら絶対に記事にしてね」というプレッシャー付きで。
ですが、その後の私はなんとなく詩人に対するモチベーションが下がってしまって、
「詩人上げたい」と言いながらもなかなか着手する事が出来ませんでした。
私がバラードを歌える事を一番楽しみにしてくれていたであろう人はもういないのですから。
あの引退の日からもう五ヶ月になるんですよね。
一時期レベル23に下がったりもしましたが、
この日、やっとバラードを歌えるようになりました。
今はもう、
ここを読んでいないかもしれないあなたにピンポイントで覚えたてのバラードを贈ります。
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